今回は長い&ブラッキー&小説調?でお送りします。
長いので分割してお送りします。
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いつも通り仕事をしていた。
忙しかったが、最近では忙しい状態がデフォルト状態となり、
忙しくても普通になってしまった。
まるで仕事人間だ、あまり良い傾向ではない。
いつも通り、忙しかった。
ただひたすらに図面を眺め、周りとの関係を考え、
モノを設計していく。
半ば無意識に行われるその作業は
「早く休憩時間にならないだろうか」
「むしろ勝手に休憩(睡眠)してしまおうか」
という睡魔との死闘を繰り広げながら進められる。
最近ではこの睡魔をいかにして倒すかが、仕事より優先して脳内で検討される。
「その風貌!その信頼性!その栄養価!?
そしてなによりそのインパクト!??
それはまさに睡魔を倒せる一品!お客さん!どーですか!!?」
今のところ、梅干が第一候補だ。
・・・睡魔を倒せる英雄候補として。(仕事中にぱっくんと)
そんなどうでもいいことを考えてる内にチャイムが鳴った。
昼休憩だ。
勤務中の少ない休憩時間だ
50分ある昼休憩は、15分ほどを食事に費やし、残りの時間を休憩時間にするのが通常だ。
一食290円で会社から出される味気の無い弁当を食べ、
テレビを見るわけでもないのでさっさと食堂を出て自分の仕事場へと戻る。
さあ、パソコンをいじろうか?それとも本を読もうか?それとも昼寝をしようか?
限りある休憩時間を有効利用しなくては。
そのときだった。
「prrrr・・・」
部屋の電話が鳴った。
「もしもし?」
「あ、キングラー君?株式会社ファーストだかなんだかさんから電話だよ」
「へ?誰ですかそれ?」
「さあ?でもキングラー君に電話だよ。」
「電話、そっちに回すね。」
そういって事務所のお姉さん(おばさんと言ってはいけない、あくまでもお姉さん)は電話をこっちへ回してきた。
「もしもし?お電話かわりました。」
「あ、もしもし?初めまして、キングラーさんでしょうか?」
その電話は、せっかく小説風に書き出そうとしている自分の日常を打ち破った。
「そうですけど何か?」
「私、ファーストなんたら(よく聞こえなかったので以降ファースト)の島田(仮)と申します。」
「早速ですが私達ファーストはなんたらかんたら・・・(聞き流してた)
でして、
今回はキングラーさんに財テクのお話をさせていただきたいのですが。」
「はぁ?」
「でして、キングラーさんには簡単な質問に答えてもらいたいのですが、
まずは財テクってご存知ですか?」
「いや、あんまり。」
「そうですか、まあ世の中にはいろんな財テクがありまして、
なんたらかんたら・・・(なに言われたかよく覚えてない)
でして、
財テクには興味はお持ちですか?」
「いや、別に。」
「そうですよねー、若い頃から財テクをこなす人はあんまりいませんからね、
わが社ではそんな人のためにノウハウを授けるサービスをやらせていただいてまして、
なんたらかんたら・・・(やっぱり聞き流してた)」
「はぁ。」
「なんたらかんたら・・・。」
「で?」
「なんたらかんたら・・・。」
「・・・。」
「ということですので、今回は貴重なお時間を頂いて大変失礼いたしました。
また準備出来次第電話させていただきます、
ではでは、ありがとうございました。」
ガチャッ。ツー、ツー、ツー。
「・・・・・。」
「意味分からねぇ・・・、何の電話だ、今の。」
会社のチャイムが鳴り響いた、昼休憩終了のチャイムだ。
「本当に貴重な休み時間を潰してくれちゃって、
なんだかすごいムカツク・・・。」
せっかくの休み時間を潰されたショックは大きい
「しかもなんで名前と勤務地知ってるんだよ、
気味悪いな・・・、どう考えても怪しい・・・、
あぁ・・・、無性に今ボイスレコーダーが欲しい、
今の会話バッチリ録音してつきだしてやりたい。」
その上まったくの他人から電話が掛かってくる気味悪さ、気分は最悪だ。
結局その日はその後、電話はもう掛かってこず、数日間は平和だった。
しかし忘れた頃にやってくるのがこの世の常、
一週間後くらいにまた電話が掛かってきた、しかもまた昼休憩に。
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続きます。