今回は長い&ブラッキー&小説調?でお送りします。
長いので分割してお送りします。
あらすじ
・君はノーと言えるか?(1)
・君はノーと言えるか?(2)
・君はノーと言えるか?(3)
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その日は、いつもより早めに仕事を切り上げ、
会社を出た。
カッターをズボンの左ポケットに忍ばせて。(やりすぎ)
いざ出陣、めちゃくちゃ怪しい赤の他人と会いに。
心はどっきどきアブ(危)メール。
道中、マツキヨでムースでも買って頭ツンツンにおったててから行ってやろうかと思ったけれどもめんどくさかったので却下。
道中、週刊雑誌でも買ってお腹に忍ばせておこうと思ったけれどもこれも却下。
あきらかにお腹不自然になりますがな。
道中、せっかく早く帰れてまだお店が閉まってなかったのでメテオス(DS)購入しようと決意。これは却下じゃない。
買った。
そしていよいよ待ち合わせ場所の駅についた。
まだそれらしい人は見えない。むしろわからない。
とりあえず時間の少し前だったので、ちょっと立ちながら待つ。
待つこと5分くらい、その男は現れた。
「もしもし、キングラーさんですか?」
背の丈170台後半、歳は20代後半くらいで
うさんくさそうな顔をしてスーツの上にコートをを羽織っているのがその男だった。
「はい、キングラーです。」
「いやー、お忙しいところ、わざわざすいません。
ファーストの倉田です。(よく聞こえなかったので以降倉田)
ところで、ここらへんってどこか喫茶店でもありませんか?
さすがに立ち話じゃなんですし、
説明をするのにノートも使いますから。」
ノートも使いますからって、なんだかださい。
どうにも、あんまりうまくなさそうなセールスマンと言った感じだね、倉田君。
「えーと、喫茶店はこの辺には無いですね。
そうですね、少し歩いたところにファミレスがありますので、
そこにしましょうか。」
「あ、はい、じゃあそこにしましょう。」
移動を開始する。
まずは確認しておかなければならないことがある、
個人情報をどこで入手したのか、だ。
「そういえば、自分の情報って、どこから知ったんですか?
どういう経緯で知ったのかを教えてほしいのですが?」
「キングラーさん、卒業したでしょう?」
「は?何を?」
「いやいや、高校を、ですよ。
実は卒業した人の中から一部の人だけを、
一定期間だけ公開してもらってその間だけお得な情報を
提供させていただこうっていうシステムで、
これはちゃんとしたシステムになってるので安心してください。」
ありえない。なにそれ?
今時そんなのでごまかせると思ってんのかこの
馬鹿倉田君は。
言ってる意味が分からない。なに一定期間だけって。
一定期間も何も、基本的には個人情報ってのは未開なものなんだよ。
どう考えてもそれってなんかの名簿じゃねえか。
しかも高校の名前を言えないところから、
適当に名簿だけ渡されてろくに調べもしないまま来たっぽい。
もう早速信用性ゼロ。
「あ、あの看板、もしかしてあの看板がさっきのファミレスですか?
わざわざお手数をかけさせちゃってすみません。
なにぶん急いで来てしまったもので、ろくに調べられなかったもので・・・。」
ごまかしてねぇ?
「そういえば倉田さんの会社はどこにあるんですか?」
「会社は渋谷です。」
「へー、そうなんですか。」(言ってみたけど興味は無し)
そんなこと言ってる内にファミレスに着いた。
「いらっしゃいませー!お客様二人でよろしいですか?
奥から二番目の席へどうぞー。」
案内され、座る。
ここまでは、順調だ。相手もそう思っていることだろう。
ちょっとドキドキ、不安と楽しみが入り混じっている気分だ。
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続きます。